プロジェクト・ヘイル・メアリー。
随分と久しぶりに小説を読みまして。
その小説が一大傑作すぎて何も言わないわけにいかず、感想を書き残しておきたくて久方ぶりに筆を取りました。
こちらに興味を持ったきっかけはSNSでやたら良い評判が流れてきたことでした。さらに、タイトルが良いですよね…「プロジェクト・ヘイル・メアリ―」…声に出したい、不思議なキャッチ―さがあるタイトルです。
意味は「アヴェ・マリア」の何語からしく、祈りを捧げるしかない特攻ミッションに赴く船にはぴったりの名前でした。
※注意!!!ここから先は1000000%ネタバレ全開オチまで全部言うので未読の方は気を付けてください!!!!!
<あらすじ>
太陽の出力が落ちるという謎の現象がおこり、原因を探ってみると、それは太陽を食べる地球外生命体「アストロファージ」の侵略であった。
解決策を探るべく、感染が確認されていない星「タウ・セチ」へ調査に出るのだが…
こう書いてみると「どこがおもしろいんだ?」と思うかもなんですが、とにかくもう1ページ目から面白いんですよ…!!!
目覚めた主人公は、自分が誰かも、ここがどこなのかもわからない状況から始まるんですが、だんだん色々な手掛かりを得て、自分が置かれている状況を把握していくというシークエンスが読者も何もわからないまま物語を拾っていく感覚とリンクしていて読んでいて気持ち良かったです。
この小説本当に面白ポイントが多すぎて、久々に長いブログを書く私にはまとめきれないので箇条書きにしていきますね。
<プロジェクトヘイルメアリーの面白ポイント>
①この話は、異類友情譚である
ここです。ここが一番の面白ポイントなんですよ!!!!
宇宙人との邂逅を描いた作品は今までにも色々とありましたが、大体は人類を滅ぼそうとする侵略者なんですよね、宇宙人って。
エイリアンしかり、遊星からの物体Xしかり、宇宙戦争しかり、最近のだと友好型と見せかけてしっかりと侵略者だったライフなんかもとっても面白かったですが。
この話に出てくる異星人(エリディアン)のロッキーは、めちゃくちゃに友好型。ロッキーの故郷の星も同じくアストロファージに侵されており、主人公グレースと同じように解決策を求めてタウ・セチきた同志だったのです。
お互い旅の途中でクルーを全員失っており、ひとりぼっち同士で力を合わせて解決へ向かうこととなるのです。
②ロッキーがとにかくかわいい
かわいいんです、本当に超超超かわいいんですよ…!!!
見た目は岩でできたクモのような、多足でちょっとキモイ感じなんですが、なんかもうほんとうにかわいいです。
そもそも初めて会った時からグレースのしぐさをミラーリングして手を振ったりしていて、おそらく相当コミュ力が高いです。
出来る男。(ロッキーはオス)
一番大好きなかわいいポイントは、ミーティングに遅刻してきたグレースに「おそーい!」って拳を突き上げるところ。かわいすぎる。
ロッキーはエンジニアなので、科学的な知識はグレースにはかないませんが、ものづくりにおいては腕はぴか一で、なんでも作ってくれます。エリダニ(ロッキーの故郷)では呼吸に使うのはアンモニア。グレースと同じ空間では暮らせません。そこで空間に透明のトンネルを張り巡らせ、グレースが行く先にトコトコついてきます。かわいすぎる…!!!!
このトンネルから出ることはロッキーにとっては致命的になるわけなんですが……グレースの危機に、彼は命を投げ捨てる覚悟でトンネルを出てグレースの危機を救ってくれます。もうね、涙。やばい。私はヒューマンの為に命を張る人外に超弱くて…(泣)
ロッキーだって故郷の全てのエリディアンの命を背負ってて、残ったクルーは自分ひとりしかいないのもわかってて、それでも友達であるグレースを絶対死なせはしない!と、ロッキーにとっては猛毒の空気の中駆けつけてくれたのがかっこよすぎて最高でした。
ここでの行動が、最後のグレースの決断のきっかけになったんだと思います。絶対に。
③グレースがかわいい
かわいいんですよ…ほんとうにかわいい(さっきからそればっか)
なんていうのかな、オタクなんですよねw科学オタクww
そこかしこで色んなことに興味ありすぎて「地球を救うなんて言うばかげた任務さえなければもっと研究できるのに!」とか叫んじゃう。宇宙服がロッキーの船の環境に耐えられないから自分が異星人の船を見られないことをネチネチ言ったり、すんごい天才なのになんか親近感が沸くキャラなんですよね~~~!
言語を習得していく過程とか天才すぎて超しびれた。
少しずつ記憶を取り戻していく中で、自分が本当はこの特攻任務には行きたくなかったのに女ボスに無理やり拉致監禁されて記憶改竄されて放り込まれたことを思い出した辺りは私は胸が悪くなったんですけど、結局グレースは受け入れてて、お人よしというかなんというか…とことん良いヤツだなってなりました。
④冒険が良い
前出の通り地球とエリダニを救うため二人は色んな冒険をするんですが、なんというかテンポが良くて、すごく楽しかった。
もちろんたくさんピンチが訪れて、ハラハラドキドキするんですけど、例えばどちらかが死んでしまうというような安易なお涙頂戴展開ではないので本当にありがたかったです。
本当に…マジでロッキーが死んだら私一生SF読まないからなって宣言してたくらいだから(笑)
SFはね…割と軽率に重要人物殺しがちだから…油断ならないです。
⑤終わり方が良い
求めていた対アストロファージ用バクテリアの養殖に成功し、それぞれの星に向かって帰投することになり。
またそれぞれひとりぼっちに戻る寂しさを押し込め旅立つ二人。
未練がましくペトロヴァスコープでロッキーに船を眺めるグレースがなんともいじらしくてかわいそかわいかったのもつかの間。なんとバクテリアが再び漏れ出しており、アストロファージを食べていたのです。
気が付いたグレースはなんとかそれ以上の浸食を食い止めましたが、ロッキーには対応するすべがないことを彼は知っています。スコープを確認するとロッキーの船は観測できず…つまり燃料を食い尽くされて立往生しているのです。宇宙のど真ん中で、たったひとりで…。
ここで決断を迫られるグレース。ロッキーを見捨てて地球に帰り、英雄になるか。ロッキーを助けて自分は死ぬか(帰るための食糧が本当にギリギリなので助けに行けば飢え死にが確定になる)
……助けに行かないわけがないよね。自分が死にかけたとき、彼も命をなげうつ覚悟で助けに来てくれたんだよ…今度はこちらが助ける番!!!!
ありがとうグレース、助けに行ってくれてありがとう。
ロッキーに再び会えた時、わたしは思わず涙が…イイハナシダナーーーー!!!(´;ω;`)
二人はそのまま、ロッキーの故郷エリダニへ。食糧問題をなんとか乗り越え、グレースはエリダニで暮らすこととなりました。さらにはエリディアンのこどもたち相手に、先生をしているようで…なんてすばらしい終わり方なんだ…。
グレースはまだ地球に帰らないと決めたわけではなさそうで、もしかしたら最後の最後に地球に帰ってそこで死ぬのかもしれないけど、ロッキーと一緒にたくさんの時間を一緒にすごせてよかった。ずっ友だもんね…!!!!!!
久しぶりの読書がこんなに素晴らしい物語でできて本当に良かったです!!!!!
映画も絶対見に行く!!!
楽しみだな~~~!映画見たらまた記事書きます!!!PR