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カラスと机。

日々のつれづれと、見たものの感想。

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JOKER。



※ネタバレしま~~~~~~~~~~~~~~~~す!!!!!!!!!!!!!※
やだ…びっくりするぐらい久しぶり…
前出の通り、ヲタク業が忙しい身でして、具体的にはきめつがかなりやばいことになってまして
17巻ショックからまだ全然立ち直ってなくて、でも世界は時を刻んでて、わたしは前に進むしかないので今も生きています(何)
そんなこんなしてる中で色々こっちに上げたい事柄が少し溜まったのですが(十二国記とかね)、それよりなにより書かなきゃいけない映画を見てしまったので全部すっ飛ばして書きます。

今話題の衝撃作・ジョーカーを昨日鑑賞してまいりました…!!!!!
もう、まじでめっちゃ、めっちゃすごかったよ…!!!!
すっご、すご、すごい、うん、あの、欝映画!!!!!!!
これはほんと、見ててめちゃくちゃにしんどかった…胸がつぶれそうでした…。
傑作であることは間違いないのですが、気軽に人におすすめするのははばかられるかな…それぐらい、陰惨で苦しくて、でも惹きつけられる魅力しかない映画でございました…!!!

<あらすじ>
緊張したりすると笑いの発作が出てしまう病気を抱えているアーサーは、大道芸人のピエロとして、混沌と腐敗と暴力が渦巻く街ゴッサムで働いていた。
年老いて精神を病んだ母との二人暮らしは貧しく、発作のことも相まって、人々に蔑まされるような生活を余儀なくされていた。
夢は、コメディアン。
いつか大舞台で、たくさんの観衆の前で、たくさんの人を笑わせてあげたい。
そんな彼がいかにして「ジョーカー」になったのかを描く物語。

なんかつらつら書いてると感想の着地点を見失いそうなので箇条書き+補足スタイルで行こうと思います…読みづらいでしょうけどすいません。

■冒頭から漂うタクシードライバー感。ただしタクシードライバーの10倍はおもしろい!!!!!!
退廃的な町並み、虚ろな目をした住人、汚い事務所、タバコの煙…。
笑顔を無理やり作り、顔には楽しげな化粧。
街角で楽しげなステップを踏み、PRのお仕事をしていると、特に何の理由もなくクソガキに襲われ、ボッコボコにされる。
暴力を受けることに慣れきっている彼は、反射動作で股間と後頭部の急所を守る。
冒頭数分でもうつらい。
なんだこの救いのなさ。
暗い。全体的にとても暗い。
ほんと、雰囲気がすっごくタクシードライバーに似てる。
一人の男が狂気に囚われていく様を描いた映画という点でもすごく似てますもんね。
ただエンディングは真逆ですけど…その辺も意識してたりするんでしょうか。

■ホアキン・フェニックスの演技がすごい
何を言ってもこれが一番すごかった!!!!
個人的にベストオブジョーカーはヒースレジャー一択だったんですけど、ホアキンジョーカーも良いなあああああ
若干、若干ジャックニコルソンに顔が似てなくもない気がするしwww
絶望と狂気の狭間の演技が素晴らしかった。ほんと良かった!!!!!
あの、元同僚(デブ)をぶち殺した時の迷いのなさと残忍さ、そして直後の元同僚(チビ)への優しさ(?)がもう怖くて怖くて
人間はこういう壊れ方をしてしまうんだなって…悲しかったです…。
ガリガリの骨格が痛ましかったし、血みどろになりながらピエロダンスを踊る姿はある種神々しくて、悪のカリスマになるのも頷ける感じでした。

■大いなる悪を生み出すのはいつでも幼児虐待と病んだ社会全体
これですよ、結局これなんですよ。
シリアルキラーは、9割外的要因によって作られるんですよ。
なんか、いろんなレビュー読んでて一定数の意見として「最初から完全にぶっとんでぶっ壊れてた方がジョーカーっぽくていい!」「ジョーカーのミステリアスな部分が損なわれた!」っていう
意見があるんですけどね…。
私としては、幼児虐待と社会の腐敗により作られたモンスターとして描くほうがずっとリアルで怖くて悲しいと思いましたよ。
アーサーが欲しかったのはキスと暖かいハグだけだったのに、与えられたのは顔面正面グーパンチ。
誰かがもっと優しくしていたら、誰かが悲しみに気が付いてあげられていたら、アーサーはジョーカーにならなかったのかもしれない。
そして、望んでなったわけじゃない悪・ジョーカーを必要としているのが望んで失ったわけじゃない悲劇のヒーロー、バットマンである構図が皮肉すぎてもう…つらいよ…。
しかもそのバットマンを生み出したのはジョーカーだったという繋がりですよ、やべーですよ、なんなんだもう!!!!
多分これバッドマンシリーズとしてじゃなくてもすごく良い映画だよね。
なんかDCシリーズってのをすっかり忘れてクリミナル映画として見てましたわwwww
冒頭で語られるアーサーの夢が、ジョーカーとして叶えられるのも皮肉ですよね。
たくさんの観衆の前で喝采をあびることを夢見ていたのに、受けた喝采は悪のカリスマとして。
しかもたぶん、彼のジョークよりもウケたんでしょう。
もーーーー全部皮肉。
全部かわいそう。
「俺の人生は悲劇だと思っていたが違った、喜劇なんだ」というセリフがあったんですけど、ジョーカーの犯罪ってのはそうやって喜劇として彼なりの方法で人生を笑い飛ばしてるのかなーって思いました。
人を殺すのも、喜劇の中の笑い話。
そして、そんな風に彼の倫理観を壊したのは彼が殺した人たち。ゴッサムの人たち。
つら…。

ほんと、最近見た映画の中ではダントツによかった!
気持ちが元気な時にぜひ見に行ってください!
できれば、誰かと。
暖かい誰かと見に行かないと、1日気持ちが沈むかもwww
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