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カラスと机。

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映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ。



※ネタバレしまくります。絶対ネタバレ踏まないほうが良いので注意してください!※

少し前に、Twitterで異様な盛り上がりを見せていた、映画すみっこ。
直前に公開されていた「ジョーカー」を掛け合いに出し、ジョーカー並みの衝撃作だったと良い大人たちがこぞって熱いパッションを含んだツイートを量産したことにより、気になる大人が続出し、ミイラ取りがミイラになり、そのミイラが新たなミイラを呼び込み、児童映画としては異例の大ヒットを飛ばすこととなりました。
さすがに子供もいない身で幼児用映画をぼっち鑑賞する勇気が無かったので劇場は見送りましたが、さすがは我らのアマプラ、こんなに早くプライム配信してくれるとは思わなかったぜ!!!
というわけで鑑賞しました。
コロナのおかげで失ったものは多いですが、得たものもまた多かったですね。
エヴァしかり、刀ミュ配信しかり、すみっこしかり。

あらすじは細かく書くのは省略しますが、すみっこたちが魔法の絵本を見つけ、その世界に吸い込まれてしまい、そこから現実世界に戻ってくるまでを描いた映画になっております。
この映画、ほんっとに多分すごく両極端な感想が出てくる映画だと思います!
まず、健全な精神を持っていて、自身や今の生活に特に不満もないような方が観ると「ただの幼児向けの、よくあるヤツ」という解釈になると思います。
なにがそんなに話題になったのかを理解する事すら難しいんじゃないでしょうか。
この映画は、ちょっと心が疲れた、そして自分に自信が無くて、でも誰かに理解してほしいと思っている寂しい大人が観ると、正視に耐えないぐらいの悲しさと辛さを突き付けられる映画だと思います。
私はもちろん後者なので、見終わった後立ち上がれないくらい泣きましたし、しばらく引きずりました。
そうか~~~、ジョーカーが引き合いに出されるの理解したわ~~~~って感じです。

すみっこたちが入り込んだ絵本の世界は色々な物語のオムニバスみたいな感じで、その隣り同士の物語を行ったり来たりしながら出口を探すのですが(旧ドラえもん映画のドラビアンナイトみたいな感じ)そこで出会う一匹のひよこがいます。
どの世界のひよこなのかがわからず、みんなでひよこの帰る場所を探してあげるのですが、結局ひよこは実は欄外の落書きであり、物語世界の住人ではないことが判明します。
居場所が無い事に落ち込むひよこを見かねたすみっこたちは、じゃあボクたちの世界においでよ!と現実世界に連れて行こうとしますが、それもできないことがわかります。
物語の中にも、現実世界にも、ひよこは行けない。
でも現実世界に帰る為の扉は今にも閉まりそう。
ひよこは粛々と運命を受け入れ、すみっこたちを現実世界に返してくれます。
もちろん、そこでは今まで出てきた物語世界の住人が助けに来てくれたりと、かなり胸熱な展開になるのですが…。
ここにいたるまでの経緯と、伏線回収の見事さ(最初に帰ったすみっこが付けてた花が残される、友達の証としてみんなが花を付ける)にやられ、自分はもうどこへも行けないのだと悟るひよこの健気さにもう…もう…涙腺がですね…だっばだばで…。

エピローグですみっこたちは、ひよこがさみしくないように、と
自分たちのひよこ化したイラストを描き添えて、絵本の中のお友達を作ってあげて大団円になるんですけど、それでもそれは友達だったすみっこたちではないじゃないですか。
初めて自分を理解してくれた、仲間にしてくれた、すみっこたちではないんですよ。
友達って、代わりはいないじゃないですか。
上京して、東京でそれなりに友達できて、楽しくやってるからって地元の友達がいらないわけじゃないじゃん。
代わりのイラストが描かれたからって、私だったら寂しさの穴は埋まらないと思う。
しかも自分の正体もわかって、何物でもないという事実は今後ずっとひよこに付きまとうわけじゃん。
見渡せば、ニセモノの友達に囲まれて…。
どんなホラーだよ。
怖いよ。
てかあまりにもかわいそうだよ…。
ひよこにはぜひ、街という街を燃やしてパトカーの上で高笑いする感じの悪のカリスマになってほしいですね。
「俺の人生は悲劇だと思っていたが、喜劇だったんだ」という自己暗示で乗り切ってほしい。
そうじゃないとこっちの胸がずっと苦しいよ…。

自分自身が数々の転居を繰り返し、属するコミュニティーがガンガン変わって、社交性が特に無いので人との縁が切れてるタイプの人間ですので、心の琴線に嫌というほど触れましたわ…。
すごく触られたくない部分だったから、涙が止まらなかったです。

思い出してたらまた鬱になってきたな…。
やっぱり映画はグロテスクホラーに限りますね。
血しぶき上げてヒャッハーしてる人を見てる方が心穏やかでいられるよ…。
こんな心の揺さぶられ方はもうしたくないな…。
ホラーみよ…。
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