※例のごとく、ネタバレです※
ダイナー以来、暴力衝動に取り付かれている私です。(まだダイナーの話をしている)
そんな私の内なるケモノが暴力を求め、見てみたらうめき声を上げたのがこちらの「渇き」になります。
まぁエグかった。
話も話でなかなか難解で…というか時系列がしっちゃかめっちゃかだから理解しづらい系だったのですが、暴力描写がすごかったです。
いつもどおりプライムからローカルにダウンロードして電車で見たのですが、思わず要所要所顔が歪んでしまい、変な客だと思われたことでしょう。
<あらすじ>
離婚し、妻子と離れ、デロデロに生きている役所広司に、別れた妻から連絡が入る。
それは、愛娘が失踪したという知らせだった。
部屋に残された荷物を確認すると出るわ出るわ、シャブと注射器!
元刑事ということもあり、娘は俺が探す!と息巻いて捜索するも、事態は急展開へ…
まずねー、役所広司がもう、メーター振り切ってる。
メーター振り切ってやばい父親…というか男を演じてて、すごいびっくりした。
ダイワハウスとかのCMに出てる、良いお父さん代表みたいな人が、妻の浮気相手の車に車で突っ込んで半殺しレベルにぼっこぼこにぶん殴って、向精神薬をビールでキメて、元妻と殺し屋の妻をレ○プして、実の娘に暴行(映画では首を絞めるところまでだったけど、明らかにヤっているであろう描写)して、悪徳警察たちをガンガン車で轢きまくって、女の顔殴って、シャブ打って…っていう
ド ク ズ なんですよ。
もうクズ。
クズもクズ。
元刑事が失踪した娘を探す、っていうともっと聞き込みとか足を使った調査とかをイメージするんですけど、完全に拳にモノを言わせるような恫喝なんですよね。
で、そんなドクズから生まれた娘が、まともなわけがなかった…。
品行方正、成績優秀、精錬純潔な娘と思っていたら、実は超ヤバすぎる不良グループのアタマとつるんでおり、同時にヤクザのボスの愛人であり、少年少女売春斡旋業者を牛耳っており…という
とんでもねぇヤバイ女でございましたwwww
のちのちに、なぜそんなことをしたのかという理由も語られるので、彼女なりの義はあるのはわかるんですけど、そのために周りを巻き込みすぎなわけで…。
要は自殺した元彼の死の原因が不良グループが斡旋した少年少女売春組織のせいで、組織を運営してたのがヤクザ。売春組織に取り込む撒き餌がシャブってことですね。
元彼はまんまとそのループにのせられてしまい、アナル処女をロスト。
その屈辱で自殺。
そして、それに憤怒したカナコは復讐の鬼になりましたとさ、というお話です。
しかしその復讐がまじで自己中というか…。
元彼の恨みを晴らすために組織を壊滅する!ってのは良いんですけど
不良グループとヤクザに取り入るために自分を慕ってくれるトモダチや男の子なんかを片っ端からシャブに沈め、売春組織に蹴り落とします。
元彼のカタキが取れればそれで良し。他の人間がどうなろうと構わない、っていうスタンス。
もうむちゃくちゃです。
慕ってくれた女の子も、好きと言ってきた男の子も、巻き込みまくってぶっ壊してしまいます。
あげく、売春に斡旋した女の子が中学時代の教師の娘で、激怒した教師に殺されてしまいます。
まあでももう、死んでよかったと思うよ私は…。
それ相応の事してっからね…。
てかこの映画、まともな人なんか一人も出てきませんwwwww
警察組織も、実は上層部が売春にズブズブで、組織ぐるみで隠蔽してるんですが
妻夫木くんが絶妙に最高にサイコパスでwwwww
ほんと良いキャラでしたwwww
役所広司の元後輩って設定なんですけど、チュッパチャップス舐めながら、血みどろぼっこぼこのグロッキーな役所広司に全力笑顔で「先輩、何してんすかこんなとこで☆」みたいな
良い感じのクレイジーさでしたwwww
あと、忘れちゃいけない私のジョー様♡♡♡
出てるの知らなかったよ~~~~!!!!
オダキリジョーは刑事なんだけど暗殺者で、作中の殺人はほぼ彼の仕業っていう、これまたとってもクレイジーサイコな役柄でして!!
しかも、ビシッとキメたスーツにスニーカーっていう
そこはかとないサイコパス感を感じる出で立ちなんですwwwwww
そんなジョー様との屋上の撃ち合い、すっごく素敵でした…!
自分の上司も、ムカつくからうっかり殺っちゃった☆ってのがかわいくてしかたなかったですwwww
この監督さん、「嫌われ松子」とか「告白」の人と同じなんですよ。
演出が斬新かつコントラスト高めの画面が良いですよね。
渇きに関してはちょっとカットが細切れ過ぎるところはありましたが、結構好きだわこの監督さん。
ただ、やっぱりちょっとわかりにくいので、わかんない人はネットに溢れる解説記事とかを読むといいですよ。
なるほどってなる。
時系列もわかるし。
あとラストがなんか、尻切れトンボ感ありました…。
生きた状態で見つけて、役所広司が殺して終わり、みたいなのじゃダメだったんでしょうか。
それか、生きたままトンズラ、とか。
死体見つけてどーすんだよってなりました。
個人的に「へー」ってなったのは
カナコが「ドラッグ」のメタファーとして描かれているっていう事でした。
甘くて楽しい、っと思って関わったら、とんでもないことになって全てを破壊される。
うーん
やっぱりドラッグ、ダメ、ゼッタイ。
ですね。
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