日々のつれづれと、見たものの感想。
※ネタバレガンガン注意※
このセンセーショナルなタイトルよ。
なんだこの溢れんばかりの狂気っぷりは。
よくCDとかで「ジャケ買い」とかってありますけど、これは完全に「タイトル買い」(買ってないけど)でした。
もっちろんプライムでの配信でございますww
タイトルからお察しの、かなり胸糞、胸糞オブ胸糞の映画でございました。
<あらすじ>
「あいつ、子供できたって事はセックスしたんでしょ、キモくない?」
担任の先生が妊娠したことに嫌悪を覚える思春期真っ只中の少女5人は、先生を流産させるために食事に薬を盛ったり、椅子をわざと壊したりと画策するのでありました。
あらすじ書くだけでいやんなっちゃった…この映画かなり胸糞ですね。
まず、「性的なものを嫌悪する年頃の少女」っていう前提があんまり私には理解できなくて…。
や、女子中学生の頃なんて猥談でこそ盛り上がりませんか!?ってwww
まあこれは完全に人それぞれなのはわかってるんで、そういうエロを忌避する子もいるねんなって感じでした。
すいませんね、猥談好きでwww
でも、そういう性的なのが嫌!ってなるところまでは理解できるけど、なんでそれで「よし子供殺そう」になるのかはさっぱりわかりませんでした。
完全にサイコパスですよね。
特に主犯格のミヅキ?は1000%サイコパス。
冒頭、うさぎの赤ちゃんを殺したくだりからもう、まっとうな神経の子じゃないんだなってわかります。
給食への異物混入がバレて問い詰められたときの問答で「なかったことにする。生まれる前に死んだならなかったのと同じでしょ?」って言葉にぞっとしました。
サイコパス問答みたいなのってよくあると思うんですけど、ほんとそういう思考回路がないからまじで理解できないですもんね。
ただ、この映画で一番えぐいなって思ったのは無関心で事なかれ主義な周囲の人達。
給食に異物混入したときはクラスの大半の子が目撃してるのに、それを黙ってみてる。
異物バレの告発は少女5人の中のユダ、フミホがしたものであり、目撃したクラスメイトではないんです。
傍観。
ただの傍観。
クラスメイトはかかわり合いになるのが嫌なのか、何も行動せず、ただ傍観するのみ。
また少女たちは夜な夜なスーパーの入口でカートを暴走させて遊んでいた。
そのカートを小さな子供にぶつけようとしたりする。
母親は子供は庇うものの、注意したり怒ったりはしない。
そして、警備として立っているはずの警備員も見て見ぬふり。
全くの傍観。
どっかのお店で指輪を万引きする時も、えっげつない手段で万引きしてて(売り場にカートを突っ込んで暴走させ、その混乱に乗じて盗む)店主は多少追いかけるけど、周りの人は全く動かない。
この一連の無関心さが私は一番気持ち悪かったかなぁ。
都会では人が倒れてもみんな無視して去っていくとかよく聞きますけど、ほんとにそんな感じでした。
あとフミホの母親も、とってもエキセントリックなモンペなんですけど、ミヅキに対して「先生を流産させるのは勝手にやればいいけど、うちの子を巻き込まないで!」って…
いやいや、あんた大人で女で母親なんだろ??と…
実子じゃなくても子供の暴走を止めるのは大人の責務でしょうがよ…って…
んもうこの映画頭おかしい人しか出てこないの!?(怒)
大体犯人の少女5人、ミヅキ以外はそこまで強い意思がない感じなんですよ。
ちょっとミヅキに逆らうの怖いな…って思ってるぐらいで、強い妬みや憎しみなんて無いのに先生を流産させようとする。
ゲームのような感覚なんでしょうか?
よっぽどミヅキよりも狂ってますよね。
んでガリガリくんに釣られて「やーめた」ってなるwww
ほんと、60円の氷菓以下の衝動なんですよ、流産させることが。
恐ろしい…。
結末は最悪の事態で、結局ミヅキの手によって子供は流産してしまう。
なのに最後先生はミヅキを庇って、子供の埋葬にも立ち合わせ、命の貴さを説こうとする。
どんなお人好しなのか、と…八つ裂きでいーじゃん!!もう!!!
絶対、ミヅキにはこの先人間らしい暖かい気持ちとか宿らないよ。
一生サイコパスだよ…。
子供が死んだかいもない。
それがわかるからこその、くっそ胸糞でした。
そりゃさ、ミヅキの家庭の事情がどうもやばそうだ、とかあるんですけど
それでひねくれているだけじゃなくて、そもそもの心が無い人間なんだもん。
情けは無用で良かったと私は思いますよ。
もし私が先生の立場だったら、絶対にあんな対応はとれないです。
YA☆TSU☆ZA☆KI☆ですよ。
んで、またこれが気が滅入ることに、実在の事件を元にした映画なんですよね。
実際の事件では犯人は男子中学生らしいです。
憎しみの対象はあくまでも先生個人で、性的な嫌悪というわけではなかったらしく
犯行内容もお粗末で、ゲーム感覚の遊びに近いものだったみたいで映画よりもかなりマイルドな事件ではあるんですけど。
この事件を聞いて思い出したことがあって。
小学5年の時、違うクラスで似たような事があったんです。
その先生は男性で、ヒゲクマみたいな小汚い先生で超生徒に嫌われていて、理不尽に怒られて腹を立てた生徒達が、給食にチョークの粉をこっそり入れてたんですよね。
殺そうとなんかしてないし、死なないことがわかりきってたチョークの粉。
だから、ちょっとしたすっきり感を得るためにやってた。
誰も止めなかった。
私も。
衝動や動機は似たようなもんだったと思います。
でも、そういう衝動が一歩間違えば映画のような狂気を引き出してしまうかもしれなかったんだって、こんな歳になってからわかりました。
そういう意味では、見てよかったんだと思います、この映画。
好きじゃないけど…。
あとひとつ、最高に解せぬと思ったのが
最後の子供の埋葬のところで、一体どこから風車と線香が湧いてきたのだ、という点ですねwww
周りになんもないじゃん!!
持ってなかったじゃん!!!!!
なんなの!!!!wwww
追記:余談ですが、この映画音楽がすごい良いなと思いました。
バスドラとベース音がメインのインストが各所で使われているんですが、少女たちが内包する狂気をよく表したBGMでした。
なんだろう…往年のゆら帝を少し思い出すような…そんな狂気が良かったです。
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P R