わたくし大きな声では言えませんが、某国がすごくすごく好きじゃなくてですね。
お国柄とか人とか、ちょっとご遠慮いただきたいなって心の中で思って日々を過ごしているのですが
映画は割と好きです。
復讐三部作とか凄くよかったよ…!
というわけで、色々調べた中で良さそうな評判だった本作も鑑賞してみました。
やっぱり、映画は良いな!彼の国!
すげーーー面白かったです!!!!!<あらすじ>漢江のほとりで売店を営んでいると、漢江から突然化物(グエムル)が!!大暴れし、娘を攫っていった化物を追って、じーちゃん、とーちゃん、妹、弟ががんばるお話。これはあれでした、モンスターパニック映画なんですけど、政治的な社会風刺が盛り込まれてる系のやつでした!
グエムル誕生の引き金が米軍の指示による不法投棄で、事実を隠蔽するための情報操作や、政府への反抗などが盛り込まれてておもしろいストーリーでした。
でもお話のメインは、家族愛です。(だと思います、たぶん)
この家族、娘のヒョンソ以外は結構ダメ人間ばっかり。
ヒョンソの父親カンドゥは、なんというか…常にスウェットで伸びっぱなしの汚い金髪、何もないところで転び、店の商品をつまみぐいし、夜中にこっそり食べた缶詰の汁をベッドのシーツで拭く…のそういう系のダメ男…といって伝わるだろうか(笑)
ただし娘のことは大好き。
娘が学校から帰ってきたとしったら尻尾振って迎えに行き、ちょっとした小銭とかをリスのように溜め込んで、新しいケータイを買ってあげようとしてる。
でもバカだから中学生の娘に冷えたビールを飲ませようとする…そういうダメ男。
じーちゃんは売店の店主で、なんやかんや小言言いまくりつつもカンドゥが大好きな親バカ。
ヒョンソ追跡中、休憩中に爆睡してるカンドゥを前に、勿体ぶった身の上話を聞かせるかと思いきや、「あいつがバカなのは小さい頃に栄養が足りなかったせいだから、あまりいじめるな」って…いやいや(笑)
もっとなんか重大な出来事あるかと思ったわ!
そんな息子のバカさ加減のせいで命を落とすことになるのに…じーちゃん…。
カンドゥの弟は大卒でエリートになる予定だったのに就職できずにフリーターをやってるダメ男。
言動や行動がいわゆるヤなエリートっぽくてムカつくかと思いきや、ところどころすげードジ(コネ使って発信履歴調べることに頭が回らないとか、火炎瓶を一番いいとこで取り落とすとか)なのが憎めないキャラクターです。
カンドゥの妹はアーチェリーの選手で、銅メダリストの腕前。
でも思い立ったらすぐ行動!が過ぎるところがあったり、弓抱えてグエムル追っかけていくくせに全然役に立たなかったり。(最後かっこよかったけどね)
この一家の血筋なんですかね、ドジ属性ってのがwww
この映画で一番いいなって思ったのが、このどーーーーーーしようもない一家がヒョンソ(ヒョンソはカンドゥの娘なので、弟と妹からしたら姪っ子ですね)が生きてるとわかった瞬間に全財産投げ打って、全てを捨てて救出に向かう迷いのなさと、普段あれだけバカ扱いしているカンドゥの発言(ヒョンソが生きてて電話してきたってこと)を1ミリも疑わず頭から完全に信じてる信頼関係です。
シリアスなタッチとコミカルなタッチが絶妙な映画なので判断が難しいんですが、コミカルタッチの表現としての演出ではないと思うんですよね。
だからこの映画のテーマは家族愛なのかなーって思ったし。
だから、余計にラストが辛かったです。
結局ね~~~、ヒョンソが死んでしまうんですよ。
地下でがんばって生き延びて、年下の子の面倒も見てあげてた超良い子のヒョンソ…。
かばってた年下の子は生き残るんですがヒョンソが死んでしまって…。
カンドゥはヒョンソが命をかけて守ったその子を養子にして、漢江を見張りながら過ごす…という結末なんですけど、すごい胸が痛かったです…。
あと、ヒョンソが死んだぐらいから、それまでめっちゃ頑張ってた弟も妹も一切出てこずのまま終わっちゃったのはちょっと消化不良かなwww
あんだけ頑張ってくれたのに!!!
この映画は実際にあった事件を元にして作られているらしいのですが(ホルムアルデヒド不法投棄とか)、最後薬品撒き散らすのもベトナム戦争の枯葉剤をモチーフにしてるらしく
いや、枯葉剤をあんな至近距離でまかれたら全員死ぬよね?ってなりましたwww
事実デモ隊の子らは死んでたっぽいのに、なんでカンドゥ一家は平気だったんでしょうかwww
ちょっとわかんないですwww
ネットのレビューとかを見てると、どうもパトレイバーのパクリ疑惑がある作品なのですが…パトレイバーを知らないので、わたしは純粋に面白いと思いました!
ホラー的な要素もグロ要素も全然ないし、笑えるシーンも多いので、結構おすすめです~!
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